動物園では東山に次いで近い所ですが、初めての訪問でした。
奥浜名湖にある、オーソドックスな動物園ですが、ヨーロッパオオカミや大好きな大型ネコ科の動物のアムールトラ、クロヒョウ、ライオン、ユキヒョウなども居ます。


まずは札幌の円山動物園で生まれ、浜松に来たホッキョクグマのキロル。
元気な子で、おもちゃを使って豪快に遊んでいました。

ヨーロッパオオカミのメイ(雌)。多摩以外でヨーロッパオオカミを見たのは初めてです。シンリンオオカミより少し小柄で、目の色も濃い。

午後になったら姿を現したナッツ(雄)。のんびりとした佇まいですが、眼光の鋭さはやはり狼のもの。



ライオン夫婦。高齢っぽいようでしたが、それが百獣の王の風格を感じました。雄の子の黒いタテガミが立派で、お腹の下まで廻っているのにはびっくりしましたが、珍しいことではないようです。
そして一番の目的は、10月に生まれたアムールトラの赤ちゃん。
浜松動物園にはつい最近まで雄のビクトルと雌のミーの2頭のアムールトラが居ました。二頭の間には過去、赤ちゃんが生まれた事がありましたが、残念ながら育ちませんでした。
今年の9月、ビクトルが病気で亡くなってしまいました。
しかし、ミーのお腹にはビクトルの子供が宿っていたことが分かり、10月に3頭の子供を出産。ビクトルの忘れ形見です。
しかし、生まれて数日後、2頭の赤ちゃんは残念ながら亡くなってしまい、残る1頭も弱っていて予断を許さない状況。園のスタッフは赤ちゃんトラの人工哺育を決断。
誕生から約2ヶ月、スタッフの懸命な努力によって一応危機を脱し、スクスク成長した赤ちゃんトラを、今月から時間限定で公開することになりました。
公開時間の30分ほど前から人が集まり始め、あっという間に人だかりが。時間になり、スタッフがトラの子を連れて来ると歓声が上がります。

これがアムールトラの赤ちゃん!子供のトラを間近で見たのは初めてです。
あどけない顔にまん丸の目、太い手足。フワフワの毛皮。動くぬいぐるみのようで本当に愛らしい。

時々「ニャー」と「ギャー」の中間の声で吠えるところに猛獣の片鱗を感じます。
浜松の子トラのエピソードはNHKの番組でも紹介され、全国の動物ファンの注目の的になりました。スタッフの努力でここまで大きく育ったけど、これで安心ではない、という話も聞きました。

やんちゃになってきて、無線機をイタズラしたり。


最後に、スタッフが子トラを抱いてお客さんの前を歩いて下さいました。この日の体重が9.2キロ。うちの柴犬よりも大きいのだけど、大人のトラと比べるとまだまだ小さいです。


こちらは子トラのお母さん、ミー。噂通りの美しいトラです。
奇麗だけど、やはり、一頭で寂しそう。
トラに詳しい売店のおばさんの話によると、赤ちゃんを取り上げられて人間不信になっているとのこと…本当はミーに赤ちゃんを育てさせたかったけど、うまくお乳が吸えなかったようで、赤ちゃんの命を最優先しての決断とは言え、ミーにそれが分かるはずもなく…
ただでさえ夫に先立たれて独りぼっちなところに、生まれた赤ちゃんと暮らすこともできず…気の毒だけど現時点ではそうするしかない状況です。
子トラがお肉を食べるまで成長したら親の元に戻したいそうですが、うまくいくことを祈ります。今度来る時に、元気な親子のトラの姿が見られることを願います。頑張って生きて!